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高相祐一:覚せい剤取締法違反、初公判

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2009/10/23(金)
高相祐一:自称プロサーファー
高相祐一0

覚せい剤取締法違反の罪で起訴された女優の酒井法子被告人(38)の夫で、同じく覚せい剤取締法違反罪(所持、使用)に問われた自称プロサーファー、高相(たかそう)祐一被告人(41)の初公判が10月21日午前10時から、東京地裁(稗田雅洋=ひえだ・まさひろ=裁判官)で開廷した。

《審理が行われるのは地裁4階にある425号法廷。傍聴席は42席。1557人が東京地裁を囲むように並び、“プラチナチケット”と化した傍聴券を求めた》

開廷3分前、高相被告がすっと入廷、正面向かって右手の長いすに腰を下ろした。チャコールグレーに白のストライプが入ったスーツ、白いワイシャツ、シルバーのネクタイを着用し、黒の革靴を履いている。
保釈されたときには一部、茶色い髪の毛が見えたが、この日は真っ黒に染められている。後ろ髪は襟に届くぐらいの長さ。前髪は軽く左に流している。保釈時同様、下唇の下とあごには、短いひげを伸ばしていた。

午前9時59分、42席の傍聴席がすべて埋まった。傍聴人はかたずをのんで公判の開始を待っている。

裁判官「では始めます」

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*稗田裁判官に促されて、高相被告が証言台の前に立った

まずは、人定質問
裁判官「名前は?」

高相被告「高相祐一です」

 《生年月日や住所、本籍などを尋ねる稗田裁判官。本人確認のセレモニーのようなものです。》

裁判官「仕事は?」

高相被告「プロサーファーです」

起訴状にあるとおり、「プロサーファー」と名乗った高相被告人。

検察官による起訴状の読み上げ。

裁判官「では、起訴状を検察官は読み上げてください」

それまで正面を向いていた高相被告が、左手の検察官に体を向けた

検察官「では、読み上げます」

《起訴状によると、高相被告は
8月2日、東京都港区の青山公園で覚醒剤を吸引。
8月3日には渋谷区の路上に止めた車内で覚醒剤0・817グラムを所持。
8月9日には千葉県勝浦市の別荘で覚醒剤0・097グラムを所持したとされる》

《検察官による起訴状の読み上げが終わると、高相被告はまた稗田裁判官の方を向いた。》
《黙秘権についての説明が始まると、はっきりした口調で「はい」「はい」と短く声を発していく。》
《続いて罪状認否にうつる稗田裁判官》

裁判官「それでは尋ねます。8月21日付の起訴状には2つの事実が記されています。それぞれ伺います。8月2日に港区内の公衆便所で吸引したとありますが、違っていますか」

高相被告「はい」

裁判官「違っているということですか」

高相被告「トイレでは使用していません」

裁判官「トイレでは使用していないのですか」

高相被告「自宅のマンションで吸引しました」

《はっきりした口調で、吸引自体は認めたものの、使用場所が違うと主張する高相被告。》

裁判官「では、8月3日に自動車内で所持していたことについては?」

高相被告「間違いありません」

その他の起訴事実については、いずれも
「間違いありません」
「(間違っているところは)ないです」
と答えた高相被告。

稗田裁判官に「ではそちらの席に戻ってください」と言われ、向かって右手の長いすに腰を下ろした。

裁判官「弁護人はいかがですか」

弁護人「被告と同様です」

裁判官「では冒頭陳述をお願いします」

弁護側、冒頭陳述

検察官「では、読み上げます」

検察官「被告は20歳のころ、初めて覚醒剤を使用し、平成20年ころからは2週間に1回くらいの割合で密売人から覚醒剤を購入し、使用していた」

職務質問の際に犯行が発覚したこと。
千葉県勝浦市にある別荘には今年6月下旬ごろに密売人から購入した覚醒剤を保管していたことなどを述べ、検察官による冒頭陳述は終了した。


証拠調べ

 検察官「1号証は、現行犯で逮捕されたときの手続書です。警ら中の警察官が、バックル上部にゴムで取り付けたものを見つけ、見せるように言ったところ拒否しました。その後、バックル上部についていたきんちゃく袋を見せ「じつはシャブが入っています」と答えたことから、中に入っていた白い結晶を調べたところ、覚醒剤反応が出たので、8月3日に逮捕しました」

《証拠呈示が進む》

裁判官「では、証拠物と写真を提示してください」

《稗田裁判官に促された検察官が証言台の前に出てくる。長いすに座っていた高相被告も立ち上がった》

検察官が手にしているのは、高相被告の関係先から押収された覚醒剤だった

透明のポリ袋を掲げる検察官。中には微量の白い粉末が見える

検察官「見覚えはありますか」

高相被告「はい」

検察官「これは?」

高相被告「はい」

 《ポリ袋に入れられたアルミ箔(はく)や白い粉末を次々に掲げる検察官。それに対し、高相被告は「はい」「はい」と声を出し、うなずきながら確認していく》

 《次に、押収物の写真が高相被告に見せられた。傍聴席から、ヒョウ柄やピンク地のポーチがのぞき見える。これらは、妻の酒井被告のものなのだろうか…》

《検察官は証拠として提出する供述調書の内容を詳細に説明し始めた》

検察官「初めて覚醒剤を始めたのは20歳ぐらい。今から4年前、場所はハワイ、イラン人から覚醒剤を1パケ買い、月に1回くらい電話して買うようになり、1年くらいしてやめようと思った。」
「今から1年くらい前に再び始め、週1回ぐらいの割合で同じ1万円で今までの3分の1くらいの量を買い、2パケを2週間に1回使うようになった」

検察官「一番最後に使ったのは8月2日午後9時半、青山公園男子便所であぶりの方法で使った。これは奄美大島のレイブ会場で拾ったもので、一緒にパイプも拾った。奄美では自分で使うつもりで覚醒剤を持っていた。(千葉県)勝浦(市)の自宅にあったものは、イラン人から買ったものでした-などの記載があります」

裁判官「弁護側から書証として見取り図と供述書、使用場所について出されています」

検察官「同意します」

裁判官「では、採用して調べます」

弁護人「最後に覚醒剤を使用した場所ですが、8月2日午後9時半、青山公園とされていますが、実際は自宅マンションで使ったのが最後なので訂正します。詳細は被告人質問で話しますので省略します」

稗田裁判官は弁護側証人として高相被告の父親が呼ばれていることを明らかにし、検察側が同意した。
父親の出廷が決まった高相被告は、うつむいたまま、身じろぎもせず座っている。

稗田裁判官に促され、紺色のスーツ姿の父親が出廷した

裁判官「お名前は」

父親「高相次郎です」

父親が宣誓(良心に従って真実を述べ,何事も隠さず,偽りを述べない旨を誓います。)を読み上げる。間
高相被告は振り返り、女性弁護人に何か話しかけた。

弁護人「本人が緊張しているので、水を飲みたいというのですが…」

裁判官「ああ、水ですか。どうぞ」

弁護人が高相被告にペットボトルのほうじ茶を手渡

裁判官「あー、本人ですか。必要ならば一口飲んで返してください」

《法廷内は飲食禁止のため、困惑した表情を浮かべてたしなめた。》

被告人質問が弁護人から始まった。

裁判官「では、弁護人、どうぞ」

弁護人「被告人のお父様ですね」

父親「はい」

弁護人「お仕事は」

父親「会社を経営してます。スポーツ用品の販売です」

弁護人「被告は保釈後、ご実家で過ごしてますね。どのような生活をしていますか」

父親「病院でカウンセリングをしています。10月7日から通っています」

弁護人「それは本人が希望したのですか。お父様が勧めたのですか」

父親「本人から申し出がありました」

弁護人「被告が覚醒剤をやっているのを知っていましたか」

父親「まったく私は知りませんでした」

弁護人「どうしてこのようなことになったと思いますか」

父親「しばらく会っていないので、そのようなことをやっているとは夢にも思いませんでした。もう少し子供とコミュニケーションを取っておけばよかったです」

弁護人「覚醒剤をやっていると知ってどう思いましたか」

父親「ただただ愕然としました」

弁護人「被告に面会したのはいつですか」

父親「警察にお世話になって5日後です。家の周りにあまりにもマスコミが多くて、行けませんでした」

弁護人「何回くらい面会しましたか」

父親「15回です」

弁護人「週に3、4回?」

父親「はい」

弁護人「本人は何と言っていましたか」

父親「本当に大変なことをしてしまったと。反省していましたが、言葉になりませんでした」

弁護人「お父様は何と言いましたか」

父親「警察に1日も長くお世話になって、ありのままを話しなさいといいました。世の中の皆様にご迷惑をかけたので…」

弁護人「証人や奥さんもマスコミにさらされましたね」

父親「はい」

弁護人「商売でもマイナスになりました?」

父親「はい」

弁護人「面会や弁護人と話したり、祐一被告のために動いて保釈引受人にもなりましたね?」

父親「はい。私と祐一は親子で、祐一は更正していかないといけない。家族とか祐一の家族とかのためにも祐一を更生させないといけない。身近なところでコミュニケーションをとるように考えていきます」

弁護人「そのための手助けや支援をしてくれますね?」

父親「はい」

弁護人「奥さまも同じ気持ちですか」

父親「はい」

弁護人「覚醒剤はなぜいけないと思いますか」

父親「祐一の身も心もぼろぼろにする。他人に危害を与えることもあり、更生させないといけないと祐一に強く望んでいます」

弁護人「覚醒剤に手を出した理由を聞きましたか」

父親「ストレスがたまっていたと言っています」

弁護人「2度と覚醒剤をしないためにどうしたらいいと思いますか」

父親「病院でカウンセリングを受けて、自分の反省とか、どうしたら覚醒剤から洗うことができるかを考えることですね」

弁護人「できるだけ接触を持っていこうと?」

父親「祐一には妻も子供もいる。何よりも自身が立ち直り、世間にも迷惑をかけている。真摯に受け止めて更生してほしい」

弁護人「更生の中では、仕事や家族のことがあるが、仕事はどんなことをしますか」

父親「サーフィンが仕事でもあり、しっかりした職業について、前に向かって進んでいくことが大切。しっかりした職業に就くのが大切だと思います」

父親「中高生のころから青山の表参道から、1番電車でサーフィンに行っていたのを覚えています。サーフィンが生きがいだと思うので、サーフィンを続けながら自分の好きな仕事をもう一度再確認して、前に進んでほしい」

弁護人「同居するつもりはありますか」

父親「本人が望めば、全面的に協力します」

弁護人「万が一、もう一度クスリをしていると思われるときは、声をかけてくれますか」

父親「はい。ずっと気をつけていきます」

弁護人「終わります」

被告人質問、検察官側

検察官が立ち上がり、父親へ質問する

検察官「しばらく被告と会っていないといいましたが、いつごろからなのですか」

父親「1年に2、3回ですか。問題が起こるまでは何カ月か会っていませんでした」

検察官「最後にあったときの被告の様子に問題は感じませんでしたか」

父親「分かりませんでした。親子の仲が悪いわけではありません」

検察官「本人から『ストレスが原因』と聞きましたか」

父親「はい。サーフィンをやっていてほとんど片耳が聞こえません。水が入るので耳の穴が小さくなっちゃったようで」

検察官「サーフィンをすることで耳が聞こえにくくなったと?」

父親「そうですね」

検察官「ストレスはサーフィンだけですか」

父親「サーフィンのことだけでなく、ストレスがたまっていたと」

検察官「今後実家で同居するといっていたが、別居の可能性もありますか」

父親「裁判も終わっていないのでそこまでは話していません」

検察官「別居になった場合も近くに住みますか」

父親「できるだけ本人のフォローはしようと思っています」

検察官「仕事の話で、『きっちりした職業についてほしい』といっていましたが、サーフィンをしながらきっちりとした仕事についてほしいということですか」

父親「本人が何の仕事に向いているのか、本人が何をしたいのかということを尊重したいと思います」


高相被告人に対する被告人質問が始まった。
稗田裁判官から「被告人、座ってください」と促されると、素早く席に着いた
弁護人が立ち上がり、質問に入る

弁護人「これから、被告人のことを祐一君と呼んでいきます」

高相被告「はい」

弁護人「2通の起訴状があって、8月21日の所持はグラム数が多いですね。9月11日の追起訴については間違いありませんか」

高相被告「はい」

弁護人「8月21日の分はどこで入手しましたか」

高相被告「イラン人から入手しました」

弁護人「職務質問を受けたときのものも?」

高相被告「それは奄美大島で拾いました」

弁護人「すべて拾ったと?」

高相被告「あとはイラン人から買ったものも2袋ありました」

弁護人「普通、拾ったというのは第三者は信用しないけど、入手法を隠しているように聞こえますが」

 高相被告「信じられないかもしれないが、拾ったのは本当です。野外音楽会場のダンス広場で拾いました」

弁護人「いわゆるレイブパーティーですね。落ちていることはあるのですか」

高相被告「まれにありますね」

弁護人「週刊誌では沢尻エリカさんとの繋がりも報じられましたが、沢尻さんをご存じですか」

高相被告「いえ。全く知りません」

弁護人「会ったことは?」

高相被告「ないです。僕はほとんどテレビを観ないので、雑誌で顔を見た程度です」


弁護人「(警察官の)職務質問のとき、なぜ覚醒剤を持ち歩いていたのですか」

高相被告「自室に(覚醒剤を)持っていると、法子が僕に隠れて使うんじゃないかと思って」

弁護人「それだけの理由ですか?」

高相被告「はい。後は外に出て、後で合流して使おうかと思った」

弁護人「法子さんが1人で使ったら駄目なの?」

高相被告「はい。彼女は1回分の量とかよく知らないので危険だから…」

弁護人「法子さんは覚醒剤になれていないから危険だと?」

高相被告「はい。そうです」

弁護人「覚醒剤を隠そうとは思わなかったの?」

高相被告「1回、実家の植え込みに隠そうとしたけどやめました」

弁護人「この時(職務質問の日)は、自宅で覚醒剤を使ったのはいつですか」

高相被告「午後9時から9時半ぐらい」

弁護人「(その場に)法子さんは?」

高相被告「いないです」

弁護人「どこに行っていたんですか」

高相被告「子供の迎えに知人の所へ。その知人が誕生日なので遅くなると」

弁護人「(法子被告と)合流の約束は?」

高相被告「ないです」

弁護人「8月3日の午前0時過ぎに逮捕されましたが、逮捕前に法子さんに電話しましたね」

高相被告「はい」

弁護人「なぜですか?」

高相被告「法子の母(継母)が弁護士と仲が良く、連絡を取ってもらおうと」

弁護人「法子さんはすぐに(職務質問を受ける高相被告のところに)来た。来るとは思わなかった?」

高相被告「はい」

 《法子被告が職務質問の場に来ることは想定外だったようだ》

 《弁護人はここで高相被告のそばに寄り、自宅の見取り図を高相被告に見せる。見取り図を指さしながら答える高相被告》

弁護人「リビングの隣の祐一君の部屋で覚醒剤を使ったんですか」

高相被告「はい」

弁護人「供述調書や起訴状では、青山公園で覚醒剤を使ったとあるがなぜですか」

高相被告「はい。当初は…法子の…逮捕前だったので…隠そうと…自分で使うために出たと…」

弁護人「(供述した)当時は法子さんは失踪中。だから『法子さんが1人で使うと危ないから持って出た』と言えなかったんですか」

高相被告「はい」

弁護人「法子さんと後で合流して使おうと約束していましたか」

高相被告「してません」

弁護人「なぜ(うその使用場所に)青山公園を選んだんですか」

高相被告「以前、そこで使ったことがあるので」

弁護人「(うその)使用状況を説明できると?」

高相被告「はい」

弁護人「逮捕直後、榊枝(真一)弁護士がついているが、弁護士には『青山で使ったのはうそ』と言いましたか」

高相被告「はい」

弁護人「法子さんが覚醒剤を使っていたと(法子被告人の弁護士で法子被告の母親の知人である)榊枝弁護士に言いましたか」

高相被告「はい」

弁護人「そしたら『それはまずい。青山公園で使ったことにして下さい』と」

高相被告「はい」

弁護人「本当のことを(裁判で)話そうと思った理由はなんですか」

高相被告「新しい弁護士に言ったところ、『正直に言った方がよい』と言われ…」

弁護人「法子さんが起訴されて隠す必要もなくなった?」

高相被告「はい」


 弁護人「次に追起訴状の、勝浦(の別荘)に覚醒剤を持っていた件ですが、誰から入手したのですか」

高相被告「イラン人です」

弁護人「その人の名前は」

高相被告「本名アンソニーです。偽名だったみたいっすね」

弁護人「(イラン人の)電話番号は押収された携帯電話に入っていますか」

高相被告「はい」

弁護人「警察は裏を取った?」

高相被告「はい」

弁護人「勝浦で見つかった覚醒剤は使うつもりだったんですか」

高相被告「いいえ」

弁護人「どうするつもりだったんですか」

高相被告「ぐしゃぐしゃだったので捨てるつもりだったんですが、自分はだらしない性格なのでそのままにしていました」

弁護人「検察官調書には、『また集めて使うつもりだった』とありますが」

高相被告「その件で再逮捕された後、1回だけ調べがあったのですが、2時間のうち勝浦の件について聞かれたのは10分だけで、後は法子の件を聞かれていました。僕は『捨てるつもりだった』と言ったが、調書には反映されませんでした」

高相被告「『捨てるつもりだった』と言うと、(検察官から)『マスコミの餌食になるぞ。金がない奴は(少量の覚醒剤でも)なめるんだ。おまえもそう言え』と言われ、また(勾留期間が)延長されるのかと思い、認めました」

弁護人「それで、こういう内容の調書になったということですか」

高相被告「はい」

弁護人「銀紙に入ったものを集めて使うことは可能ですか」

高相被告「ないですね」


弁護人「検察官の冒頭陳述によると、20年前に興味本位で始め、いったんやめたが去年の夏ごろから使い始めたということですが?」

高相被告「はい」

弁護人「入手先は、奄美大島で拾ったもの以外は、イラン人ですか」

高相被告「はい」

弁護人「イラン人はすべて同一人物ですか」

高相被告「えー、そうですね。1年前からは同じです。名前は知りません」

弁護人「入手先を隠しているということはありませんか」

高相被告「ないですね。僕は彼女(酒井被告人)がやっていることを知られたくなかったので、名前も知らないイラン人から買っていました」

弁護人「覚醒剤をやった理由は?」

高相被告「人間関係がうまくいかず、また、僕はずっとサーフィンをやっていたのですが、耳の軟骨が出てしまう病気になって手術を受けたため、1年近くサーフィンができませんでした。ストレスを解消したいなと思って麻布十番を歩いていたら、薬物の売買を目撃し、(自分から)話しかけました」

弁護人「人間関係というのはサーファー仲間のですか」

高相被告「はい」

弁護人「どういった吸い方をしていましたか」

高相被告「ガラスパイプに(覚醒剤を)載せ、下から火であぶってストローとかで吸引する」

弁護人「深く吸い込むとか、いろいろ吸い方があると思うんですが、祐一君の場合はどうですか?」

高相被告「僕は(肺に)深くためるというよりも、タバコでいったら吸ってすぐに吐き出すという感じです」

弁護人「使うとどんな気分になるんですか」

高相被告「時間の流れが速くなり、ストレスやなんかは忘れるというか…」

弁護人「感情が麻痺するということですか」

高相被告「はい」

弁護人「覚醒剤を使うと、今後どうなると思っていましたか」

高相被告「身体がおかしくなったり、精神状態がおかしくなると思っていました」


弁護人「いつ、プロサーファーになったのですか」

高相被告「平成6年にJPSA(日本プロサーフィン連盟)のプロテストに合格しました」

弁護人「その後、プロとしてはどんな活動をしていましたか」

高相被告「雑誌の取材やビデオの撮影、(メーカーと)スポンサー契約をした服を着たりしていました」

弁護人「JPSAへの年会費は何年ぐらい払っていましたか」

高相被告「5~6年ぐらいです」

弁護人「払わないとどうなるんですか」

高相被告「大会に出場できなくなるが、また払えば出られる。大会には出なかったんで…」

弁護人「なぜですか」

高相被告「人と競い合うのがあまり好きじゃないし、プロはみんなうまいんで」

弁護人「海外の大会には?」

高相被告「2度ほど出たことがあります」

弁護人「月収はどのくらいあったんですか」

高相被告「40万~45万だったと思います」

弁護人「家計はどうしていましたか」

高相被告「決まりはありませんでしたが、外で食べる時は僕が支払っていました。彼女の買い物や大枠の支払いは僕のカードで」

弁護人「そのことについて、2人の間でいさかいは?」

高相被告「ありませんでした」


弁護人「今後、どんな仕事をしたいと思っていますか」

高相被告「えー、自分はやっぱサーフィンで生きてきたんで、またサーフィンで自分を取り戻したい。あと、音楽関係の仕事をしたいです」

弁護人「音楽関係の仕事とはどんなものですか」

高相被告「人と人とをつなげる仲介役をしたいです」

弁護人「保釈後に長男とは会っていますか」

高相被告「はい。週2~3回ペースで」

弁護人「法子さんとは保釈条件の関係で会うことはできませんが、あなたのお母さんに手紙が届いたことはありますか」

高相被告「はい」

弁護人「差し支えなければ内容を教えていただけますか」

高相被告「僕はあまり見ないようにしているんですが…。『大変申し訳ないことをした。家族3人でまた暮らしたい』というようなことが書いてありました」

弁護人「祐一君はどう思っていますか」

相被告「僕もそれを望んでいます」

弁護人「世間ではね、夫婦で覚醒(かくせい)剤やってる奴は100%再犯するって無責任なことを言っている人もいるけど?」

高相被告「子供に一番迷惑をかけて、これでやったら2度と立ち直れないし、信用をなくすので2度としません」

弁護人「あなたがそういうもの(覚醒剤を)入手さえしなければ法子さんは(覚醒剤を)やらなかったわけだから」

高相被告「はい」


弁護人「通院治療、週に何回?」

高相被告「先生の方でカウンセリングを受けてます。週に6回です」

弁護人「祭日は休み?」

高相被告「はい」

弁護人「時間は?」

高相被告「朝10時から(午後)7時半くらいまでです」

弁護人「先生は入院した方がいいと言ってるの?」

高相被告「『通院で大丈夫』と」

弁護人「具体的なクリニックでのプログラムはどういうものなの?」

高相被告「個人面談やカウンセリングです」

弁護人「10時から7時半までみっちりやっているわけじゃないんだよね?」

高相被告「間に休憩を挟んでいます」

弁護人「クリニックの院長は何て言っているの?」

高相被告「『3週間できるだけ来てくれ』と言っていましたが、僕は週に1度や2度は行きたいと思っています。僕の第一印象はいい奴だって」

弁護人「比較的祐一君も院長に対して親和性を感じてると?」

高相被告「はい」

弁護人「押収された携帯電話についてね。携帯(電話)は、怪しげなものはすべて消去すると言い渡しましたよね。それは了解してますね?」

高相被告「はい」

弁護人「私はこの裁判で一番心配なのは再犯の可能性。私はゼロに近いと思っています」

高相被告「はい」

弁護人「私が週1回事務所に行って顔を合わせたいと考えています。5年くらい。約束できますか」

高相被告「はい」


検察側の被告人質問

検察官「左耳は大丈夫ですか」

高相被告「はい」

検察官「青山公園で使用したとうそをついた理由は?」

高相被告「法子がどのくらい(覚醒剤の)量をやるか心配だったのと、後で合流して自分でやろうかなと」

検察官「使用場所についてうそをついた理由を聞いているんですが、答えとぴったりと合ってるとは思えないんですが?」

高相被告「法子と一緒に吸おうなんてとても言えなかったので」

検察官「何で嘘をついたのか分からないんですが?」

高相被告「はい。でも嘘を言ってしまいました」

検察官「『まず覚醒剤を奥さんが使っている(のが発覚する)というのはどうしても避けなければいけないと考え、最後にマンションで使ったことにするよりも奥さんとの関係が薄くなるとなと思って』とありますけど、それでいいの?」

検察官「じゃあね、あなたは逮捕後に、警察官、検察官に『自宅でも使ってる。奥さんも使ってる』と話してますよね。奥さんとの関係を薄くするという理由はなくなっていると思うんですが。なぜ『青山公園』とうそをついたの?」

高相被告「その後は彼女(酒井法子被告)を守ろうとして…。弁護士さんと話したら『正直に話した方がいい』ということで話しました」

検察官「なぜ本当のことを言わなかったの?」

高相被告「毎日毎日(取り調べで事情を)聴かれて、いつだったか覚えていません。何日に聴かれたんですか」

検察官「日付だと8月の19日ですね」

稗田雅洋裁判官が検察官の質問に割って入った

裁判官「あなたが『青山公園』って言ったそのころには、奥さんは捕まって、『覚醒剤やった』と認めていたから隠す必要なかったのでは? という(検察官の)質問です」

高相被告「自宅で使いましたよ」

裁判官「だから。起訴された事実について、自宅ではなく青山公園でと話してますでしょ? 本当のことを説明しなかったでしょ?」

高相被告「それを使用したっていう以前、『そこ(青山公園)で使った』と言ってしまいました」

検察官「先ほどから言ってる(うそをついた)理由は、法子さんが失踪(しっそう)している段階のことであって、捕まってるんだから、うそをつく理由はないのでは」

高相被告「そこまで考えてなかったですね」

検察官「取り調べで嘘をついてもいいと?」

高相被告「そこまで、今みたいに突っ込まれて(聴かれ)なかったんで」

 《検察官は再度同じ質問を繰り返すが、最後までかみ合うことはなかった》

高相被告「頭の中のが混乱していたと思います」

 《法廷内では要領の得ないやりとりが続いていた。高相被告は、検察官がなぜ同じ質問を繰り返すのかが分からないのか、当惑した表情を浮かべていた》


検察官「あなたはいつも“あぶり”という方法で覚醒剤を吸っていたんですよね?」

高相被告「はい」

検察官「今回は青山公園で吸っていたようですが、いつもはどこで吸っていたんですか」

高相被告「(南青山の)自宅のマンションです」

検察官「(青山公園で覚醒剤を吸引したとされる)8月2日の行動についてうかがいます。自宅から覚醒剤を持って出たと話していましたが、それは『奥さん(酒井法子被告)が使っちゃうから隠したい』という理由でいいんですか」

高相被告「はい」

検察官「今日(弁護側が)提出した供述調書には、『明確な理由はない』と書いてあるんですが…」

高相被告「あー、そうですね、ないですねー」

検察官「???」

 《明らかに矛盾した高相被告の受け答えに、検察官は不審な表情を浮かべる。高相被告は、少し体を傾けた姿勢のまま、表情を変えずに検察官の方を見ている》

検察官「隠すためなのか使うためなのか、どっちなんですか」

高相被告「あのー両方なんですけどー、ダブるんですけどー、まずは隠そうとした、って方が正しいですね」

検察官「隠そうとしたのは植え込みでしたね」

高相被告「はい、あ、でも隠すのはやっぱりやめて、(妻の酒井被告と)合流して吸おうと思いました」

検察官「あなたはこれまでに、ときどき実家にも隠していたんですよね?」

高相被告「はい」

検察官「お父さんには話していないのですか」

高相被告「はい」

検察官「今もですか」

高相被告「はい」

検察官「…これから面倒を見てもらう人ですよね。それは、問題があるんじゃないですか」

高相被告「そうっすね、問題あると思いますね」

検察官「…」

 《検察官の質問に、若者言葉で調子よく答えていく高相被告。検察官はあきれた表情を浮かべている》

検察官「質問を続けます。野外ライブ(レイブと呼ばれるダンスパーティー)で吸引パイプを拾ったと話していましたが、本当に落ちていたんですか」

高相被告「はい」

検察官「どのように落ちていたのですか」

高相被告「踊ってて、足になんか当たったので『なんだー?』って見たら吸引パイプでした」

検察官「覚醒剤や吸引パイプは、そんなに落ちているものなんですか」

高相被告「よくありますね」

検察官「ほかにも見たことはありますか」

高相被告「そうですねー、『トイレで落としちゃった』って話してるのを聞いたこともありますし」

検察官「そうではなく、『覚醒剤が落ちているのを見たことがありますか』と聞いているんですが?」

高相被告「ああ、覚醒剤じゃないですね」

検察官「え? あなたは『落ちている』と…」

高相被告「いや、覚醒剤じゃなくて…」

検察官「私の質問を聞いてから答えてください!」

 《質問の途中から答え始めてしまう高相被告の受け答えを、検察官は強い口調で制した》

高相被告「はい」

検察官「それで、落ちているのは見たことがあるんですか」

高相被告「はい、覚醒剤じゃなくてほかの薬なら見たことがあります。覚醒剤というか、ドラッグ全般なら、という意味です」

検察官「ところで、あなたはライブで拾った覚醒剤を使ったのですか」

高相被告「はい」

検察官「誰のものか分からないのに、使ったのですか」

高相被告「はい」

検察官「本当は拾ったんじゃなく、別のルートから入手したものではないのですか」

高相被告「いいえ」


検察官「ところで、あなたは1回やめて、また使ってしまったのはなぜですか」

高相被告「そうですねー、そこまで悪いことと思っていなかったし…」

検察官「今後、使いたくなったらどうしますか」

高相被告「今回、家族や子供、いろんな人に迷惑をかけてしまって、そっちの方が重かったので…。そうなったら、その人たちに相談します」

検察官「以前、夫婦でもやめようとしてやめられなかったことがありましたね。奥さんがやりたそうだったらどうするんですか」

高相被告「自分がやらなければ、妻には入手ルートがないので…」

検察官「やりたいと言ったら?」

高相被告「カウンセリングを紹介しますね」


弁護人による再質問

弁護人「警察官に対する8月27日の調書では、1年前からは1パケあたりの量が今までの3分の1になっていた。これは正しいですか」

高相被告「はい」

弁護人が他の証拠について「自宅を出てどの方向に歩いたか」などと尋ね始めた。
稗田雅洋裁判官に「それは聞く必要があるのですか。時間がない」

裁判官による質問

裁判官「奄美で拾った覚醒剤はきんちゃく袋に入っていたものですか」

高相被告「いえ、ペンケースみたいなのに入っていて、自分のきんちゃく袋に入れました」

裁判官「あなた、逮捕されたときにいろいろきんちゃくに入れて持っていたけど、それは拾ったのではないのですね?」

高相被告「はい」

裁判官「ガラスパイプは拾ったの?」

高相被告「それは拾ったものです」

裁判官に拾ったものと買ったものの区別を求められると、
高相被告「4袋のうち容量の多い2袋が拾ったもの」

裁判官「非常に少なかったのがイラン人から買ったものですね。すると拾ったものは誰のものですか」

高相被告「わからないですね」

裁判官「わからないんですか。ふーん」


裁判官「あなたは、覚醒剤は一度始めるとなかなか止めることが難しいという話を聞いたことがありますか」

高相被告「はい」

裁判官「それはどうしてだと思いますか」

高相被告「精神依存があって…。頭ん中で、肉体じゃなくて、頭で覚えているからと思っています」

裁判官「疲れを感じさせない、人によっては元気が出たように感じる。嫌なことがあると使いたくなってしまう。だから止めるのが難しいのですね?」

高相被告「そうですね」

裁判官「止めるには固い決意が必要だとわかりますか」

 高相被告「はい」

裁判官「先ほどの話にもあるように、奥様と2人で固い決意をもってやめないと、1人が始めるともう1人も始めてしまうのはわかりますか」

 高相被告「はい。わかりました」

裁判官「大丈夫ですか?」

最後の使用場所を東京都内とする訴因変更が認められ、被告人質問が終了
高相被告はしっかりと礼をして被告人席に戻った。、》

検察側の論告

検察官「被告人は積極的に密売人に働きかけ、ここ1年間は2週間に1回の割合で繰り返し使用していて依存性が高い」
「懲役2年を求刑します」

弁護側の最終弁論入手ルートなど犯情の自白や両親らによる更生支援を挙げて、執行猶予付きの寛大な判決を求めた


裁判官「では被告人、前へ。最後に何かありますか」

高相被告「えー、このようなことは二度としないと固く誓います。以上です」

《高相被告はよどみなく答え、結審すると裁判官、検察官、弁護人の3方向に礼をした。裁判所職員が傍聴人に対し、傍聴席から一斉に退席するよう求めた。高相被告は立ちながら、リラックスしたようすで、弁護人となにやら話している》

この公判は、犯行を認めているので、その供述が正しいかの証拠確認と言ったところだ。弁護人も、減刑・執行猶予狙いに行っている。

判決は11月12日午前10時に言い渡される。

高相祐一  →  YouTube



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タグ : 高相祐一 酒井法子 覚せい剤取締法違反 初公判

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